処女作「search」を観て、「この演出…イケル！」と思い至ってから早三年、この監督の作品をまた劇場で見ることができたのは本当に幸いである。
「search」のような奇をてらった発想や展開は無い、予測可能回避不可能のド直球サスペンスゆえに監督の演出がまあ活きること活きること！
シネマスコープの広さを見事に生かした緊張感あふれるショットの数々
台詞と映像を巧みに使い分けた干渉しすぎず、さりとて置いてきぼりにされない説明描写の絶妙な塩梅
映像に何よりも力を叩き込んでいる役者の演技
どこをとってもこれが2作目とは思えぬほどの卓越した職人ぶり。この演出をもってすればツッコみどころしかない脚本すら我々の興奮を加速させるプラスの要素と化してしまう。
社会的にどうこう、現実的にどうこう以上に、「面白い」、「楽しめる」ことを映画に求める方よ、是非是非見てくだされ。後悔はしませんヨォ。
