フリーザ

ビバリウムのフリーザのレビュー・感想・評価

ビバリウム(2019年製作の映画)
3.0
尺長めの”世にも奇妙な物語”。
星新一のショートショートや藤子・F・不二雄の短編感もあり。
こういう設定は好きだけど2019年にやるか?って位に手垢のついた設定。

ジェシー・アイゼンバーグを起用してるのが謎。

「ご想像にお任せします」な部分と丁寧に解説入れる部分のバランスが悪い。

コピペした様な家や雲の並びは中々気持ち悪くて良い。

短編か中編ならともかく100分かけてこれは悪い意味で退屈。
「退屈だがそれがいい」とかじゃなくて普通にダメ。
あの空間に閉じ込められてるという不安感と時間が無限に思える様な感覚を単に長い時間かけて描いてるのが良くない。

以下ネタバレ












冒頭でカッコーの托卵が描かれていることから「あの夫婦に何者か(異星人かなんか)が子どもを育てさせてる」というのがすぐに分かってしまい、結局真相もそのまんまなので肩透かし。
カッコーの生態を知らなくてもわざわざ子どもに説明する下りを入れる丁寧さ。
あの子どもがマーティンになるんだろうなというのも読めるというか寧ろそれ以外に終わり方ある?って位ベタな話で特にどんでん返し的な要素もなく逆にびっくり。

『イレイザー・ヘッド』の様に子育ての苦労を描いていたり、ひたすら労働に明け暮れ疲れて死んでいく男と子育てしかしない女という前時代的な夫婦像への皮肉といったテーマも読み取れるが、如何せんその表現が直接的過ぎて説教臭いというかなんというか。ドヤ感が透けて見える。
そういうテーマはサブリミナル的に入れるだけで後はひたすら不気味な映像で頑張って欲しかった。

ものまねゲームで喉がカエルみたいに膨らむ、四つん這いで這って逃げる、意味不明なテレビを観てる、意味不明な本を読んでる、赤や緑の他の家の様子、等、想像を掻き立てられるような描写がちょいちょいあるが、にしても100分かける話じゃない。
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