なんだかぶっ刺さる映画だった。
まず、佐々木の家の表現など映像の力が美しく感じた。そして、佐々木を中心にいつもいる他3人のキャラクター性もそれぞれ詳細に表現されていて、「自分は誰っぽいかな」と想像しながら見ていた。
佐々木のような存在は確かに自分の身に覚えがある。
佐々木みたいなやつ、
居たな、
居たっけ?、
友達のグループのなかで俺かも?
いや、佐々木みたいなやつ居ない。
と、どんどん佐々木が自分の中で広がっていく映画だった。
「何者」に近い雰囲気というかなんというかそんな感じがした。
佐々木(誰か)を通じて自分を表し、そして、自分自身でも自分を表すような映画だと感じた。
「踏み込んだ方が良いのか?でも踏み込んだらいけないかも?」のような友達と自分の空気感、距離感がとてもリアルに感じ取れる作品で良かった。
佐々木の時おり見せる孤独な表情もくる。佐々木みたいなやつ少し憧れるけど、佐々木みたいになりたくはない。好きなところも嫌いなところもある。人って0点もないし100点もない。そんな当たり前を佐々木という特別な存在を通じて、実感させる作品。
人それぞれ自分の中に佐々木がいるような気がする。
俺の佐々木、あなたの佐々木、みんなの佐々木。
見て欲しいし、喋りたい。
ポスターもパンフレットもおしゃれで、特にパンフレットは充実していて読み応えあり。