トンビ

スイッチを押すときのトンビのレビュー・感想・評価

スイッチを押すとき(2011年製作の映画)
3.5
1ヶ月ぶりに活動再開。

高校の時に小説で読んだ作品。
何を借りるかノープランでレンタルショップに行った際に、見たことあるタイトルだなと目に留まり、衝動借りしました。

今まで小説で読んだことがある作品は、
大抵映画化しても、原作を超える出来だった試しがない。(※私個人の意見です。)
結論から言うと、今作は、そもそも比べることができなかった。

というのも、原作と大枠の世界観や設定が同じだけで、話の内容はほとんど異なったからだ。
「あれ?こんな話だったっけ?」と戸惑いまくりでした。笑

原作も何もまったく初見だったら、
もっと楽しめたのかなぁーと思ったり。

一つ良かった点をあげるならば、
小出恵介の演技力。
序盤のいい人を演じる柔らかい印象が、
本性がバレた途端に、感情が剥き出しになり、一気に空気感が変わる。
こういった緩急ある演技は、
ストーリーのスピード感にも変化をもたらしてくれるので、実に見応えがあった。

そして、今作は"自殺"という社会問題についても描いている。
自殺を促進して、データをとり、それを基に原因を突き止め、自殺を減らす。
劇中では、尊い犠牲と言われていたが、
実に矛盾した計画である。
命の重みを理解していない時点で、
自殺を止められるはすがないのに。

また、度々出てきた"また明日"という言葉。
"また明日も生きて会おう"という強いメッセージ性を感じた。
今作には、所々にこういったメッセージが隠されているような気がした。

決して高いスコアにはならなかったが、
要所で、印象的な描写やメッセージがあり、考えさせられる作品でした。

AAAのファンなので、
與くんの役者としての姿をもっとみたいと思いました。笑
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