くぼみちゃん

マシニストのくぼみちゃんのレビュー・感想・評価

マシニスト(2004年製作の映画)
3.6
.
マシニスト鑑賞。
今作を観て改めて役作りという概念の重要性について認識を深められました。

個人的には観終わった後に、圧倒され、黙り込み、しばらく動けなくなるほどの強い衝撃を受けるような作品が大好きです。

そういう意味で言うとこの作品は、初めてこういう映画みた!という人にはかなり衝撃なのかな?なんて思います。
僕自身はあまり内容自体にはちょっとインパクトが足りなかったなと思います。先が読めちゃう感じがしたんですが、サスペンスにサイコホラーの要素を加えた今作は、ドキドキ感で最後まで見飽きることはありません。

話は戻りますが常識やルール、固定概念をぶち壊すようなインパクトを視聴者に与えるためには、監督・脚本・撮影・キャスト等々の複雑な構成要素が関わり合い、その才能をまとめ作品を作り上げる必要があります。

その中で主役というポジションは最も分かりやすく注目を集めるものだと思います。
最初に言った通り、特に役作りに関して、配役に対しての熱心…もはや過剰とまで言える役作りも最も重要な構成要素の1つです。
役者のストイックさを超えて狂気すら感じる役作りには言葉も出ません。

たった1人の役者の、常人の理解の範疇を超える努力によって生み出される演技力は制作側にとっても、視聴者側にとっても計り知れない影響力を与えることが出来るんだと思います。

クリスチャン・ベールは今作に向けて、1日りんごとツナ缶1つしか食べないというダイエットメニューで30キロの減量を行いました。さらにすごいのは、2ヶ月後にはバットマンのオーディションのためにムキムキになっているということです。
奇跡のビフォーアフターにもう脱帽です。

彼がいなかったらこの映画ももっとつまらないものになっていたかもしれないです。