カバディダック

二重のまち/交代地のうたを編むのカバディダックのレビュー・感想・評価

4.4
誰かの体験を受け取り、それをどう引き継げるのか。四人の外からやってきた若者の再話とフィクションの物語を通して問いかける。震災を体験した当事者が前面に出ない、野心的なドキュメンタリー。

震災を忘れないために、それを知らない外からやってきた人が記憶を引き継ぐのはどうしても必要になる。登場人物も、監督も、そうするにはどうしたらいいかを真摯に考える。このような試みをとても貴重に思う。過度な演出などないのに、映像がとても魅力に富んでいて、見る者を引き付け続ける。それもこの作品を遠くに飛ばす力になっていると思う。