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狭霧の國のYSKのレビュー・感想・評価

狭霧の國(2020年製作の映画)
3.9
気がつけば2100作目です
明治42年、山中にある村に帰郷した主人公と、湖に眠る怪獣と、その怪獣と心を通わせられる盲目の少女との交流のお話

たった30分程度の短いお話ですし、少女が辛い目にあって怪獣が暴走するというストーリーはさして珍しくもありません
しかしこの作品のキモはすべて人形劇で演じられているところでしょう
霧がかかり影のさす舞台やストーリーと、感情がなく抑揚すらもおさえたような語り口が妙にしっくりくる、まるでおとぎ話を垣間見ているような気持ちにさせられます
そのうえ登場する怪獣が、日本映画史に燦然と輝く造型師として『ゴジラ』シリーズではゴジラやモスラなど数多の怪獣たちを世に送り出し、それ以外にも『仮面ライダー』や『ウルトラマンA』などで辣腕をふるった村瀬継蔵氏が、およそ30年ぶりに手掛けているのですから文句の出ようはずもありません

ちなみにこれ2000作目として『キャビン28』などというクソオブクソのような作品の感想を書いてから42日らしいです、相変わらずおかしなペースですがこれからも「世界一面白い感想が書けていると思い込んでいる狂人」として日々を生きていく所存なのでどうぞよろしくお願いいたします
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