あしからず

かげろう侍のあしからずのレビュー・感想・評価

かげろう侍(1961年製作の映画)
3.5
「犯人は現場に戻ってくる」の台詞の起源は分からないけど少なくともこの時代から言われてる。
のらくら名探偵雷蔵さまとその名助手おたまちゃんが活躍する時代劇サスペンスで、犯人不明のミステリー要素もあり。
コメディかと思いきやシリアスだったり、ヒッチコックみたいなカメラワークも面白い。
青空の冒頭、不穏な謎解きパート、また青空のラストとメリハリが効いていた。同監督の「影を斬る」同様に影の使い方に技巧をこらして湿度が高いサスペンスに仕上がっている。
崖のシーンがなかなか迫力があってアツイ。崖を登る/降りる映画は否応なく好きになってしまう。青空の下のキャットファイトも良くて玉緒ちゃんの好感度爆上がり映画。推理の独白がかっこいい。

本作のハイライトは子守唄で赤ちゃんをあやす手慣れた雷蔵さま。
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