おと

まともじゃないのは君も一緒のおとのレビュー・感想・評価

4.2
想像より面白くて驚いた。

主役二人の人間性が魅力に溢れていて、ずっと見ていたいと思った。
その魅力の源泉となるのが言葉遣いや立ち振る舞いだったりで、とにかく面白いという事に尽きる。

大野先生と秋本の二人での会話が独特の雰囲気とテンポ感で繰り広げられていて、両者の力量が存分に振るわれていて素晴らしかった…
成田凌と清原果耶は演技の質として似ているものがあるも思っていて、表情等の感情表現ではなく、声色や言葉・動きのテンポ感で空気感を演出するのに長けているように思う。
なので、基本的にどんな役を演じても「良い空気感」を作るのでハズレがなさすぎる。

役者の力量が素晴らしいのもあるけれど、主役二人の「普通じゃない」感じを説明的ではなくごく自然に醸し出しているセリフも素晴らしかった。
ストーリーも関係性が面白い上にそっちに行くのかーという展開の面白さもありとても楽しめた。

「普通」に対する違和感が軽めにメッセージとして添えられつつ、面白さにも気を配られた良作だった。

久しぶりに映画を見る事を楽しんだな、という気持ち。
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