たんぐすてん

ペルシャン・レッスン 戦場の教室のたんぐすてんのレビュー・感想・評価

4.1
視聴通算354作目 2022/251作目、試写会5作目 2022/11/1 fan's voice オンライン試写会

fan's voice オンライン試写会にて。
ユダヤ人がナチスドイツ軍に捕まらぬよう画策する話が多いが、今作は全く違う切り口で新鮮で面白い。
デタラメのペルシャ語を話し続ける青年とそれを教わり続ける大尉
対比的に二人が映され、ラストシーンへとつながっていく。
本気でペルシャ語を習いたい大尉。
しかし、大尉はナチスの人間でユダヤ人の青年からしてみると仇。
それでも生き残るためにウソをつき続け時にはバレそうにもなり、ハラハラさせられる。
ほとんどの場面が青年と大尉の会話で成り立っているため、飽きが訪れる人がいるかもしれない。否、最後までしっかりと見届けてほしい。
青年が役に立たないペルシャ語モドキを創るために使ったものがその後役に立つこととなる。
大尉には少し感情移入してしまって、かわいそうにはなってしまったが、青年の想像力、記憶力の高さ、なにより生きようとする意志の強さに感服する。

岩運びをさせられる青年の表情がとても儚く、とても演技のうまい俳優さんだなと感じた。