「食べ物は持ってないか?」
「サンドイッチなら」
「君に見せたいものがある
サンドイッチ1000個に値する貴重な初版本だ
半分でいいから交換してくれ」
「父は、バウバウ
母は、..."アンタ"だ
...もっと要る」
「木はペルシャ語で何と?」
「"ラージ"です
木は"ラージ"」
「設問しろ」
「"ラージ"は?」
「許せ あの時は気が動転していた」
「何を言っているか分かりますか?」
「"母さん 家に帰りたい"と」
「明日移送があるがお前は畑にいろ
しばらくすれば名簿係に戻す」
「死への移送ですか?」
「聞くな 何も知らん
私は料理人だ」
🫳🏼🧸
「"アヴィヴァ"
..."狂気"の意に」
「なぜナチ党に?」
「分からん
ある時通りを歩いていると
茶色の服を着た党員が楽しげに話していた
それにただ同調した」
「誰と入れ替わった?」
「別の囚人です」
「そいつの為に命を投げ出すのか!?
名もなき囚人たちの一人になり
同じように死んでいくんだぞ!」
「あの名もなき囚人たちの命の方が
あなた方の命より大切だ」
「なぜ僕を守る?」
「缶詰をかけて守ると言っただろ
良い人生を」
「何人かの名前は言えるか?」
「はい 覚えています
僕は2840人の名前を覚えています
マルコロ・ロッソ
...」