VANVAN

砕け散るところを見せてあげるのVANVANのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「正義と後悔を背負って生きていく純愛物語」

<あらすじ>
高校三年生の清澄はある日いじめられている1年生の女の子玻璃を助ける。
最初は心を閉ざしていた玻璃もやがて心を開いていく。
しかし玻璃にはある秘密があり、清澄と玻璃は過酷は運命に立ち向かうことになる


<感想>
原作は未読です。
竹宮ゆゆこ先生の作品は学生時代に「わたしたちの田村くん」を読んだことがあります。
今回の主人公玻璃もゆゆこ作品の「コミュニケーションが難しい感情表現が独特な女の子」ヒロインで
あの感じを演技でちゃんと出せていたのは石井杏奈さんの演技力は高いなと思いました。

その玻璃が学校ではいじめられていたものの、直接殴られたりはしていないと言っているのに対して
体中あざだらけなのはオカシイというところできっとこれは父親に虐待されているだろうなというのは直ぐに気が付きました
だって予告編の時点でお父さん怪し過ぎるでしょwww

話としてはそこまで大きな衝撃はなかったのですが登場人物たちの魅力はすごく良かった。
主人公の中川大志さんは本当にいい人な感じがすごいでていたし、松井愛莉さんと清原果耶さんの姉妹もクールだけど心根の優しい感じは好感もてますね~
中川大志さんはReLifeの時もそうですが優しい先輩っぽい感じのキャラクターはほんとはまり役ですね。

<見どころポイント>
物語のポイントは清澄が玻璃に正義について教えるところが一つのポイントになっています。
その中で「正義は自分のためでなく人のために使う」という教えが凄く大事で、
清澄はいじめられている玻璃のために正義を執行する。
玻璃は自分も強くなりたいと願い、最終的には自分たちを殺そうとした父親を殺すかたちで体現しました。
その事件がきっかけで玻璃は自分の名前も過去も捨ててその後の人生を送ることになってしまい、
それが清澄にとっては後悔であり正義を貫けなかったことを意味しています。
その後悔の念は二人が再開して結婚したあともずっと清澄の心に残っていたため
結局最後は台風の日に川で溺れた少女を助けるという行動にかきたててしまったというのは皮肉な結末ではありました。


<蛇足>
主人公の母親役が矢田亜希子だったことに、すごく自分が年を取ったんだなと実感ww
それまでは主人公たちと同級生の感覚で観ていたのに矢田亜希子がでてきて急に親目線になってしまった。
「愛してると言ってくれ」の矢田亜希子すごく好きでした。
この映画の清原果耶に負けてない魅力のある女子高生でした。
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