脚本も演出も苦手な部類の作品でした。如何にもドラマ的に組み上げられた作りでサスペンスなのに勿体ない。
正義感の強い青年・清澄は酷いイジメを受けている少女を放ってはおけない性分、そう彼は自称ヒーローなんです。
このヒーローとしての彼が大事な根幹を成すと見受けられたんですが其れはやがて恋心にのみ込まれ恋の中にヒーローが存在している印象に。そこで少しずつ違和感を覚えはじめました。
そしてトイレのシーンでの長回しも意図するところがあったのかもですが不要だったのかなと。この辺りからお汁粉までの件は特に長くチグハグなテンポ感。急に喋りも饒舌になり置いてけぼりを食らった気分でした。
急展開を迎える父親登場シーンでも、清澄の母親が物凄く仕掛るんだが何故そういう言動に走ったのか。ここは転換のキッカケになる場面だが突如やってきたのでもう少しその言動に対する理由付けが欲しい。
彼の母親がそういう性格なんだと言われてはいたがやはり足りないのでは。
正義感に駆られた人物像は結構撮られてはいると思うんだけど、つくづく思うのは立ち回りが真っ直ぐ過ぎて下手だということ。だから少し苦手意識があるのかも。
クライマックス、普通は死んでる。もしくは半身不随か植物状態になると思う。
