ひらが

福田村事件のひらがのレビュー・感想・評価

福田村事件(2023年製作の映画)
4.0
大正時代の千葉県で実際に起きた事件。
香川県から来た薬売りの行商団が讃岐弁を喋っていた事から朝鮮人と疑われ殺されてしまう。

自警団に疑惑を向けられるなか「朝鮮人なら殺していいのか」と。庇っている側も根本から間違っている事を訴えるワンシーンだった。
日本人>外国人で、何かしらの理由を付けて排除へと仕向ける。
全てが真実ではないのかもしれないが、この時代の異常な雰囲気を興味深く捉えている。

帝国主義の中で「大正デモクラシー」が唱えられ時代の潮目を迎えた日本。
言論や思想に自由度のある描写と並行して天皇崇拝の色濃さがあり、現代の感覚から見ると一つ一つが気持ちの悪いもの。
北朝鮮関連のニュースを見てる時に感じる其れと同等のものがある。日本もかつてその様な時代があったのだと。

水道橋博士が出演してるのだが、頭の硬い愚かな軍人を味よく表現してましたね。
そして東出昌大の徹底した間男ぶり。
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