チェチェン共和国で現在進行中のゲイ狩りと、救出する活動家を追ったドキュメンタリー。
大統領が掲げる民族浄化のもと、国家警察による拷問、家族による殺害、市民による暴行と、同性愛者が晒されている地獄のような現実に衝撃。
登場人物の母親が言う
「国が悪いんじゃない。権力によって悪くなる人間によって私たちは追われたのだ。」
という言葉が印象的だった。
人は何かを目的にしてあるものを人間以下に扱う事で、際限なく残酷になることができる。歴史の中で繰り返してきた愚かな現実を、まずは知らねばいけないと思った。
活動家の自らを危険に投じながら、一人でも多くの救出に奔走する姿に胸を打たれつつ、
いたちごっこにも思える活動に苦しさも感じた。差別の根を断つ転換について考えさせられた。