チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ーの作品情報・感想・評価・動画配信

「チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー」に投稿された感想・評価

21世紀だぞ。

世界中、歴史上の拷問の種類の豊富さを考えて恐ろしくなった。
自分は、愛は想像力、想像力は愛、だと思っていた。それも事実だろうが、しかし同時に人間は人間に対してどこまでも残酷になれる。どうしたら憎い相手を苦しめることができるか、どうしたらより痛いか、辛いか、嫌な気持ちになるか、そういうことを想像するのも本当に得意だ。
結局同じと言えば同じ。どうしたら人が嫌がるかが想像できたら、それをしないのかしてしまうのかの二択。天使にも悪魔にもなれる。そこを分けるのは何か。考えたい。

昨日「あさま山荘」を観ても思ったし、今まで何度も何度も同じ感想を書いてるけど、本当に人間の愚かさに呆れ果てる。そして自分自身もまた他ならぬ愚かな人間の一人であることに絶望する。こんなのもう嫌だよ。

ゲイではない人々の、たまたまゲイとして生まれてこなかっただけなのにも関わらず、自分こそが”普通”で正しいんだと思い込んでいる驕り、傲慢さが本当に腹立たしい。平気な顔してあんな酷いことができてしまうことが哀しい。あれが本当に母親から産まれた人間なのか。

暴力を振るわれる実際の映像はかなりショッキングなのでこれから見る人はちょっと注意して欲しい。自分は見ながら少し動悸がした。

『ミッドナイト・トラベラー』なんかを観ても思うけど、こうやって色んな事情で母国にいられなくなり、やむなく危険を犯して亡命する、したい人々が大勢いるのに、自分の暮らしているこの国は難民を全然受け入れないってのがまた情け無くて、申し訳なくて、嫌だ。これはまた昨日観た『マイスモールランド』と通ずる問題だけど。
どうすればいい?ちょっと本当に具体的に調べてみよう。自分にできることをしてみよう。本気でそう思わされる映画。

『マイスモールランド』を観てもそうは思わなかったっていうんじゃないんだけど、やっぱ事実、命を張っている本人っていうのは強いなぁ……。本作も映画として特別何か新しさや面白さが強くあったかと言えばそうでもないんだけど。それでも、強い。物凄く。

そういう意味では、ディープフェイクの技術を使っているのが新しくて面白かった。従来のモザイクとは違うので、匿名性を担保しながらも人間らしさがあまり損なわれない。

【一番好きなシーン】
ラプノフさんと恋人が海辺を歩くシーン。空は誰かのものじゃない。彼らが彼らのまま空を見ることが許されないなんてそんなことあるか。隠れたり怯えたりする必要なんてない、はずなのに。
Kaoric747

Kaoric747の感想・評価

3.7
Netflixを導入してオリジナルの映画やドラマを観ていると、LGBTQのキャラクターが当然のように存在するし、もはや悲劇の存在でもなく、演じている俳優自身がカミングアウトしていることも多い。日本では深夜に近い枠とはいえBLドラマがここ数年で増えた。「世の中変わったな」と思っていたが、それは一部の国だけで相変わらず日陰の者扱いされている国はある。一部の一般人のゲイフォビアどころか、国が進んでLGBTQの人々を迫害抹殺し、当事者を守るべき家族までもが彼らを家族の恥だと迫害する。宗教的な考えからLGBTQが受け入れられないというのはまだ仕方ないかもしれないが、それが理由で国から命を狙われるなんてことがあっていいわけがない。「ゲイに対する虐待など存在しない。そもそもゲイなど存在しない」と言い切ったチェチェンのカディロフ首相。仲良しは親玉のプーチンなのだからお察しだ。チェチェン国内で差別され迫害されるLGBTQの人々を救おうと奔走する団体のドキュメンタリーで、シェルターに匿ったり国内に逃がしたり、自分の命まで危険にさらして行動する人々や、命の危険を感じながら生きる人々に何か自分ができることはないだろうか。差別が全然ないかといえば断じてそんなことはないが、少なくとも「LGBTQである」というだけで日々命の危機に晒されることがないだけ。まだまだできることはあるが平和な国だ。重い映画だったが、観てよかった。(2022/5/25 KBCシネマ)
Gocta

Goctaの感想・評価

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ロシアのチェチェン共和国で迫害される同性愛者を救う活動を行っているグループの活動を追ったドキュメンタリー。ウクライナ侵攻とも根っこは繋がっている、ロシアの専制政治が告発されている。
m

mの感想・評価

4.8
住んでる場所が違うだけで
大好きな彼女も、大好きな友達も、私も、こんな目に合うんだって想像して
悲しくて悔しくて、キレすぎて泣いた。

平和に腐った日本で、ゲイだけど殺される事も追われる事もなく、安全な場所でこの映画観て、彼らに何も出来ないことが心底悔しい。
hokuto

hokutoの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

2022年206本目5月23本目
チェチェンへようこそ ―ゲイの粛清―[4.3]
Welcome to Chechnya(2020)/107分/AmazonPrime
監督:デビッド・フランス

【感想】
ロシア連邦のチェチェン共和国で起こっている同性愛者への弾圧から同性愛者達を救う活動団体のドキュメンタリー。
チェチェンの首長カディロフがやばい。

【ストーリー】
ロシアのチェチェン共和国で、LGBTQの人々を弾圧する政府当局に命懸けで立ち向かう活動家グループを追ったドキュメンタリー。ゲイやトランスジェンダーであることが“悪”とされるチェチェンでは、LGBTQの人々は当局が関与する拘束や拷問への恐怖に怯え、息を潜めて暮らしている。しかし世界的に抗議の声をあげるには情報が少なく、ロシア連邦政府からの対応も得られないため、活動家たちは秘密裏にネットワークを駆使し、想像を絶する危険な仕事に奔走する。映画ではロシアLGBTネットワークやモスクワLGBT+イニシアティブコミュニティセンターの活動家グループに密着し、彼らが直面する困難と日々の地下活動をゲリラ撮影の手法で記録。当事者の安全のため最新技術を駆使して匿名性を守りながら、非人道的な迫害の様子と危機的状況を暴き出す。監督は「マーシャ・P・ジョンソンの生と死」などで知られ、ノンフィクション作家としても活躍するデビッド・フランス。
Snowkuouks

Snowkuouksの感想・評価

5.0
ただひたすらに緊張感を持って観た。権力を悪用するトップに取り憑かれた国で、民はいかに賢くなければならないか、思い知らされる。
まず現代においてこんな人権すら無い様な扱いを受けている現実に驚く。
リアルに殺害されてるシーンなど、目を覆いたくなる描写も多々あり。
スパイ映画のような緊張感がある。
今もなお続く性差別、虐待の実体が最後の1分で伝わってきた。
ShotaOkubo

ShotaOkuboの感想・評価

4.6
映画(すなわち、日常生活からは得難い視点や立場を疑似体験できるチャンネル)の本質を捉えたドキュメンタリー。

チェチェン共和国が抱える闇(病み)を暴き、個々人の性的な在り方に対する激烈な差別や嫌悪に真正面から異議を唱えてみせる力強さが素晴らしい。
試写で見た。
衝撃すぎて信じられない。
今見ると、なお辛いけど今見るべき映画。
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