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僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46のSHIHOのレビュー・感想・評価

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欅って書けない?とサイレントマジョリティーから、このドキュメンタリー映画とラストライブまでの備忘録。


欅って書けない?で彼女たちを知って、
サイレントマジョリティーで心を掴まれ、
楽曲と番組とで見せる表情の違いが好きだった。
人生で初めてアイドルのCDを買った。


“平手のバックダンサー”でいいと思ってた、あかねん。
そう思わせてしまうてちの凄みもあるけれど、番組のちょっとしたゲームで悔し泣きする軍曹の姿からは想像できない言葉だった。
てちはみんなが“そう”思っていることに危機感を覚えて離れることを決意したんだと、映画を見て思った。
ラストライブで見せた「世界には愛しかない」のあかねんは、どんな思いで舞台にいたんだろう。
あと、最後に手を繋いで帰ろうかを観れたのは、嬉しかった。

センターのもつ責任は計り知れないし、新作を出す度に前作を超えた表現力で欅の“顔”、そして“心臓”になったてち。
「不協和音」では全身全霊で曲の解釈をパフォーマンスで魅せてくれた。
その姿に、いつのまにか欅の楽曲の「僕」は、平手友梨奈だと思ってしまうほどだった。

このあたりから、てちは欅の抱える課題に気づいていたのかもしれない。
映画では倒れそうなてちを支え、抱えるメンバーが映し出される。みんながいたから全体重をかけられたのかもしれないし、フロントにしか立たせてもらえないようにも、今なら見える。


一番好きな曲の「風に吹かれても」でメンバー全員がフロントを経験する中、センターは不動。
またてちのパフォーマンスが見れるとはしゃぐ一方で、他のメンバーのセンター台頭を期待していた。


正直、志田さんが卒業したあたりから、欅のメンバーが欠けていくことにどこか心が痛まない自分がいた。
たぶん、その時くらいから「この子たちが見られなくなる日がいつかくる」という覚悟のようなものが、徐々に出来てきたんだと思う。

二期が入って、「新しい風が入る」ってこういうことなんだって思ったし、彼女たちの雰囲気は誰に迎合するでもなく、このままであってほしい。


センターに立つことが怖くて、部屋の隅で丸くなってた小池。
最初はTHE・女の子という印象しかなかったけど、負けず嫌いなところがあることを知って好きになった。
ツアーを通して、自分の解釈を載せた二人セゾンを踊り切った彼女は、ラストライブで堂々とアンビバレントを踊った。
“代理センター”という言葉が嫌いで、原田さんの二人セゾンも、菅井さんの不協和音も、すずもんのアンビバレントも、ゆいちゃんずのガラスを割れも、どれも刹那的で衝撃的で記憶に残ってる。


欅のために、欅を考えてきたメンバーから
「チームに貢献したい」という言葉が櫻坂では出ないように走り抜けてしてほしい。
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