このレビューはネタバレを含みます
三木聡監督らしいといえばらしい。
何故コメディ路線で宣伝展開をしなかったのか？
これが、批判される要因の一つにもなったと思うのです。
真面目な特撮映画だと思って観に来た怪獣・特撮ファンが観たら、それはガッカリ、憤慨しても仕方ないところ。
三木監督の作風を知っていて、それなりに監督の描く作品が好きな自分としては
『あー、やっぱりそう来るか』
と面白可笑しく楽しめた反面
『多分やっちゃったなこれ』と苦虫を噛むような思いで観たのも事実。
かなり監督のクセスゴを出しすぎちゃった気がするので、やはり三木監督ファンに寄せた露出の仕方をした方が良かったのではないだろうか
と今でも思います。
もうね、ふせえりさんと岩松了さんが出てるというだけで三木色は強いだろうなーと思ったし、あのお二方の存在感に本来の主役である2人は霞まないだろうかと危惧していました。
光の巨人で結局後始末を付けるという様子は、パッと見シリアスな絵で特撮をふざけてイジった感が否めないので、純粋に特撮を一途に愛してるファンはやっぱり怒りたくもなるでしょう。
でも、あの怪獣の造形は本当に素晴らしかったと思うし、あそこまでふざけなければもっと評価されてもいい作品だったに違いないので…。
色々と振り返りながら書いてると、自分てあんまり特撮を純粋に好きではないのかなーと疑問になってきたのですが
あらゆる作品を観て
多種多様な表現や世界には多くの個性や色が広がっていて、もしかするとそこには他にも自分が楽しめるものがあるのかもしれない
そう考えて冒険してもらえたらと思ったりもします。
