風来坊

大怪獣のあとしまつの風来坊のレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
1.5
監督は「シン・ゴジラ」のラストを観てこの企画を着想したんだろうなぁ。
目の付け所は良いですが、脚本がどうしようもなさすぎますね…。
群像劇にしたいのかコメディにしたいのか中途半端…。
原発処理などを皮肉にして何事も本筋よりも後処理の方が大変っていう皮肉は良いと思うんですがね…。

コロナ渦の緊急事態宣言や原発事故渦での計画停電など色々と世相を反映した要素を入れてはいますがただ入れているだけな印象…。
他力本願じゃなきゃ今の日本の政治に解決能力なんてないというような、政治的な風刺もありますが、緊迫感もリアリティーもないこの映画に言われても…。

映画制作時は意図して無かっただろうけど、怪獣の死体の影響はなく水産物は安心とか、韓国から処理巡って意見が来るとか原発処理水に通じるものがあってそこだけは何かリアル感がありました(笑)
こんな映画によく集まったなと思うほどキャストは豪華。
オダギリさんとか松重豊さんと六角精児さんは三木聡監督の繋がりでしょうけど。

パシフィックリムをネタにした役でまさか菊地凛子さんが出演すると思わなかった。菊地さん、仕事選んでくださいよ(笑)
よくこんな映画に予算が付いたと思うが、CGなど映像演出はt割りとちゃんとしていて評価出来るのはそこだけ…。

「インスタント沼」「転々」「亀は意外と速く泳ぐ」は名作だと思いますが、このところの三木聡監督の作品はギャグや風刺がことごとくスベっていて迷作ばかりですが、本作も大迷作になっています。
今どき蓮舫さんをネタにしなくても…古いよ…。
まあこのところの三木聡監督らしいと言えばらしいんですが…。
相変わらず奥さんのふせえりさんへの忖度はブレてなくて笑う。

これで80~90分くらいの尺ならまだ我慢出来ましたが、これでいっちょまえに115分もあるのが腹立つわぁ!
とにかく話が支離滅裂で纏まりがなく、脚本書いた時に酔っていたんじゃないかと思われる。
そういう演出ですが役者さんの演技がいちいちわざとらしくて臭い…。
シリアスだかコメディだか中途半端なので折角の西田敏行さんの演技を殺してしまっていますね…。

巷の評価も頷けるグダグダさで面白くない事この上ないですが、フィルマークスではソニック&ナックルズよりも観られているし、つまらん映画話のネタとしては「デビルマン」と同じく負の伝説として話題になったとは言えますが…これならアサイラムの作品を観てた方がまだマシですね(´・ω・)

エクスマキナ!じゃねーよι(`ロ´)ノ
風来坊

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