ダイセロス森本

キャンディマンのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

キャンディマン(2021年製作の映画)
3.1
ジョーダン・ピール、またやってくれた。
名前を言うな、考えるな、なんていう懐かしい都市伝説で他のマンがつく兄さんたちのことを思い出しながら見ていたけれど、こちらは元となるネタと街は健在。キャンディマンと鏡の前で5回唱えるというのは原作のネタでただの都市伝説だが、これがこう映画化されると気になってしまう。

黒人がメインでやっと白人が出てくると、その白人が口にする言葉に唖然とする。そしてその後、キャンディマンの放つ言葉「みんなに伝えろ」には二つの意味がある。
キャンディマンという存在を、そして「黒人差別」を。
キャンディマンの発端となるキャラクターには強い黒人差別が、そして今もその街で蔓延っている差別が、全てが苦しく見えた。
黒人差別を逆手に取った映画を、これからも監督には託したい。