「我が子は、加害者か?被害者か?」という一点だけで、シンプルにサスペンスを描いている所は、とても気に入った。あれこれ盛り込まず、『家』と『家族』という小さなコロニーの中で、それぞれの立場で、それぞれの感情が露呈する感じも、シンプルで心に響くものがあった。
加害者でも被害者でも、家族にとってみれば地獄。
そして、そこで渦巻く感情には、正解も正義もない。
ただただ、わたしたちは家族という社会的な絆で生きていて、守りたいという本能だけは、誰もが持っている価値ある感情。改めて考えさせられるテーマだった。