観終わってから原作が雫井侑介だってことを知り納得の作品。
帰宅しない長男が殺人事件に関わっているかもしれない、そうした数日間における家族と周囲の状況を深く丁寧に表現していると思った。
少年の殺人事件事件に長男が関与しているのでは?という疑惑から始まり、果たして加害者なのか?被害者なのか?
それをマスコミやSNS等の情報によって悪意ある受容を強いられる夫婦と娘は見てて本当に痛々しい。
このストーリーは長男が被害者か加害者かという結論ではない。
真逆の価値観とでもいうべきか、被害者であることを願う父、加害者であることを願う母。真逆の願いに葛藤する夫婦の姿を嫌というほど見せられる。
でも、もし息子が同じ状況だったら?と思うと、多分被害者であることを望むし、多くの男性はそう思うと思う。それは現実主義的な物の捉え方をするから。
そこが男性と女性の大きな違いなんだろうな。
その夫婦を堤真一と石田ゆり子が熱演してた。ゆり子さんの演技初めていいと思ったかも。とはいえ2人とも好きな役者さんなんですけどね。