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望みのMrMINEのレビュー・感想・評価

望み(2020年製作の映画)
3.6
原作はベストセラーの長編小説。
息子の遊び仲間が遺体で発見、行方不明となった息子は容疑者として捜索される立場に・・・。
子を信じる父と母、家族の物語。

もし、あなたの身内が犯罪に巻き込まれたら?
もし、あなたの身内が犯罪に加担、加害者となったら?
想像するだけでも心苦しくなります。
ごく普通の家庭で起こった、想像を絶する出来事。

犯罪者の家族や、被害者の家族を扱った物語など、
「社会派」と呼ばれる作品は数多く存在しますが、
その多くが、“マスコミは非人道的”という描き方。

マスコミ業を担っている立場としては複雑だけど、
当事者目線にしてみたらやっぱりそうだよなー・・・
と思う始末。

他人の家族の愛の深さなんて伝わらないし、
他人のことなんてかならず疑ってしまう。
子を思う親の気持ちって、すごい強力なようで世間という大きなグループからしたら脆いんだなとしみじみ思った。

“望み”という、幻にすがって生きるしかない世の中。
切ないなぁ・・・。

P.S.容疑者となる息子の父親を演じる堤真一さん、本当に良い声!「オールウェイズ三丁目の夕日」が懐かしい・・・
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