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ドント・ルック・アップのTaulのレビュー・感想・評価

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
5.0
『ドント・ルック・アップ』鑑賞。こういうのが見たかったんだ!の地球危機コメディ。既視感があるネタもかまわず全部盛りでアメリカとSNS社会を皮肉りたおす。いやこれ実話に基づいてます笑。オールスターが名演でおバカをやりきり、環境活動家でもあるディカプリオのメタ的可笑しさと本心も炸裂。スペクタクルまでちゃんとあって飽きさせない面白さ。

『ドント・ルック・アップ』既視感もかまわずにこの企画なら必要でしょと様々なキャラを登場させる。僕的にはケイト・ブランシェットのセクシーなTVキャスターと、マーク・ライランスのITのカリスマCEOが最高。オスカー俳優によるおバカ映画の域を超えた名演で最新の決定版みたいな権化が誕生してる。

『ドント・ルック・アップ』それと大御所メリル・ストリープ。天敵トランプによせた毒々しい大統領を見事にやってのける。はい、最も過大評価されてる女優ですよ、だからこんなに薄っぺらいアメリカのボスですよ~、と言わんばかりの体現笑

『ドント・ルック・アップ』ただこの映画、辛辣なコメディで大笑いした後に、政治や社会、コロナの状況を鑑みるとまさに似た状況で真摯に考えなくちゃという気分になっていく。さすがアダム・マッケイ、抜けのいい映画だが笑いが知識や批判に繋がり長続きしそうな、そういう趣向も持ち合わせてる。

今年のアカデミー作品賞は『ドライブ・マイ・カー』という夢はあるが、それ以外ならこの『ドント・ルック・アップ』が獲ってもいいのでは、とほんとに思ってる。(2022年1月16日記)
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