Taul

違国日記のTaulのレビュー・感想・評価

違国日記(2023年製作の映画)
3.0
『違国日記』原作未読。雰囲気がよいせいか140分魅せられた。他者を知るという自己認識、創作での昇華、性的指向や能力の違う友などが、分散され、どれも中途半端ともいえる描き方。ただそれが、15歳の感受性でどれもキャッチしながら、どこかフワフワとしてる感じにマッチしてるように感じた。

『違国日記』プロット、タイトル、夏帆登場(映画が締まる)と『海街diary』を思い出した。家族へのアンチテーゼは入れながらも、日々の暮しでの癒し、食べ物による継承、後半の海や坂の風景などが似ていた。それと青春映画が得意な四宮秀俊によるシネスコは、瑞々しくて印象的なショットがあった。

『違国日記』瀬田なつき監督はサンクスシアターで学生時代の長編と短編数本と、今回、本作を見た。他は見れてなくて、あまり掴めてないと思うが、役者の魅力を引き出すのが上手く、それでシーンごとの空気感を作るのが得意そう。確か、濱口監督の同級生。さらにいい企画で見たいな。
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