MasaichiYaguchi

ドント・ルック・アップのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
4.0
アダム・マッケイが監督を務め、レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスがW主演したNetflix映画は、落ちこぼれの天文学者と教え子が彗星衝突という地球の危機を察知し、それを世界中にその危機を伝えようと奔走する姿をシニカルに、ブラックコメディとして描いていく。
或る日、ミシガンの大学院生のケイトは巨大彗星を発見するが、彼女を指導する天文学者ランドール・ミンディ教授とその彗星の軌道計算したところ、驚愕の事実に行き当たる。
その事実は、彗星が地球に衝突し、人類が絶滅する恐れがあるということ。
2人は世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと、仲間の協力も得てオーリアン大統領とその息子で大統領補佐官のジェイソンと対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」に出演するなどして、熱心に危機を訴えてまわるのだが…。
そんな2人の深刻な危機感とは裏腹に、人類への警告は空回りしてばかりで、やがて事態は思わぬ方向へと転がっていくことになる。
地球に彗星が衝突するデザスタームービーというと、何といっても代表格は「アルマゲドン」になると思うが、この作品以外にも本作と設定が似た「ディープ・インパクト」や、今年6月に公開された「グリーンランド-地球最後の2日間」がある。
以前に公開された3作品は何れも、絶体絶命の危機を回避しようとする人々の奮闘や、掛け替えのない家族を守る為にサバイバルする主人公の姿を描いた感動物だが、本作の場合は必死になっているのは主人公2人だけで、人類を救うべく方策を打ち出し、実行しなければならない指導者、特にアメリカ大統領をはじめとした政府の要人は他人事のようで、自分のことしか考えていない。
更に、それに拍車を掛けるような人物が介入してきて、事態は泥縄のような状況に陥っていく。
果たして登場人物たちは、人類や地球はどのような結末を迎えるのか?
最後の最後まで、皮肉で毒っ気たっぷりのブラックジョークが炸裂します!