Netflixでは12/24公開だったので、クリスマスに家族で観られる、間口の広いコメディ映画と勘違いしてしまった。
しかしてその実態は、未曾有の大災害を突きつけられた人間・社会の混乱と逃避を揶揄するブラックコメディ。
ここ数年目の当たりにしてきたように、情報プラットフォームが広く行き渡ると、正しさの判別は難しくなった。混乱に乗じて自分のゲームをゴリゴリ進める者も出てくる。「隕石の接近」という明らかな危機を目前にしながら、それでもまだ束になれない人間たちが描かれる。笑えるけど、小さな、渇いた笑い。
映画「空白」でも感じたのは、現代メディアを風刺しようとすると、チープなコント番組に見えてしまう。現実のメディアそのものが滑稽に映るから、誇張は必要ないのかもしれない。
