心をえぐり貫かれてしまうほど重く苦しくとても見応えのある作品。事故描写が想像よりも生々しくて衝撃だった。
古田新太さんや松阪桃李さんなどの熱の篭った迫真の演技は作品全体に終始漂い途切れることのない緊張感を生み出していてとてものめり込んでしまう。
事故やその周囲に関わる本当に身近にいそうなくらい人間味溢れるリアルな登場人物たちを巻き込んでいきながら誰にでも起こりうる決して他人事ではない恐怖をヒリヒリと感じさせられた。
当事者しか知りえない事故の空白、そしてその縮まることの無い他人との心の空白。それぞれの思いに感情を揺さぶられ思いもしない方向へと進む結末は感動と余韻に包まれる。