古田新太というモンスター映画。
ヒメアノ〜ルより強烈だった。近年の映画で似たような作品として内藤監督の「許された子どもたち」が挙げられる。「許された子どもたち」は加害者側から見た世界を描いていたのに対し、本作は被害者、加害者、被害者の職場の人間、加害者の職場の人間など多くの視点から描かれていた。登場人物が増えることで登場人物の掘り下げが不十分になりがちだが、登場人物たちを誇張して描くことで短時間でどのような人物なのか描ききっていた。それゆえ、濃度の濃い作品で鑑賞後も椅子に縛り付けられるようにずっしりと重くのしかかってきた。個人的には古田新太と寺島しのぶの演技が異次元だった。
