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空白のSENAのレビュー・感想・評価

空白(2021年製作の映画)
3.7
各人物が抱える空白を
見ることのできた作品だった。
映画の冒頭から最後まで、終始苦しかった。
何も晴れることなく私の心にも空白ができた。

社会問題を軸にした数々の映画を
生み出している吉田監督。
もちろんこの映画にもたくさんの社会問題が取り上げられていた。
実際に私も、日本の報道番組の違和感は
実体験をもとに感じている。
事実とは異なることを報道したり、くだらないニュースも多くある。
誹謗中傷に対しても同意見。
なぜ関係のない人々があーだこーだ口を挟みたくなるのか。きっとあーだこーだ言いたい人たちにも悩みがあって、悩みの発散場所がない人たちなんだろう。
きっと日本の誹謗中傷はなくならないと思う。
芸能人だから、あの人ひどい人だからといって
危害を加えたり、言っていいことと悪いことがある。
言葉は時に、ナイフとなり人を殺す。

そして何より、一度負った傷はそれを一生背負って生きていかなければならない。誰よりも強く生きていかなければならない。
この映画で起きた事故は、誰しもが起こり揺る出来事であると。

少し作品の表現は乱暴でアバウトな部分も感じたけれど、しっかり考えさせられた映画だった。
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