空白のポメラニアン戦士のネタバレレビュー・内容・結末

しっかりと一人ひとりのキャラクターを明確に捉えて描写している。これは社会問題を扱う作品においては最上級に大切だと思うが、それができていない作品はたくさんある。
ただ3.7に評価が止まったのは、スーパーアオヤギで働く中年女性の描き方が酷かったところにある。自殺未遂をした店長にキスをしてしまい、挙句の果てには『私がおばさんだから、もっと若かったら拒絶しなかったでしょ？！』と言う。そんなことを言うキャラなのか？彼女は。彼女は途中まで善意でおせっかいとも取れるような行動を取ってしまうが、社会問題に対して自分のできる行動を取れる善人として描かれている。彼女の純粋な善意、ではなく自分の年齢をマイナスとして捉えるコンプレックスと若い男性への好意を持った"おばさん"というキャラクターにすることは製作側の女性への歪んだイメージが先行しすぎていると感じた。この点は非常に残念だった。