とてつもなくとんでもないものを観た。
場面の全てが、俳優の吐く言葉の全てが生々しくリアルで、ああそうだ、これは日々どこかで繰り広げられている現実そのものだと思いながら、引き込まれて見終わった。
出来事のなかで、否応なく自分を巻き込む他人との関わりだけが人を変える。
「みんなどうやって折り合いつけてるんだろうな」
それでも続く日常を、どうにかなんとか生きていると、地べたから目が離れるような瞬間もある。
その過程の細やかな描写の巧みさ。
そしてまた、すべての登場人物が自分の知り合いかと思うほど人物描写も素晴らしかった。
素晴らしすぎて、苦手だった古田新太にまで感情移入しまくってしまった。
演出も脚本も演じる人たちも…凄まじいとしか言い様のない、深く心に残る作品だった。
観て良かった。