このレビューはネタバレを含みます
これ、加害者とされる人たちが誰も故意じゃないっていう部分が1番つらい 例えば轢いてしまった人が飲酒運転をしてたとか、法定速度を守っていなかったとか アオヤギが実は悪いことをしていたとか
怒りをぶつけて少しでも楽になりたい、許せないという被害者側の気持ちの矛先が明確じゃないからこそ余計に苦しい まさに「空白」の部分に手足突っ込んで足掻いている感じ
死人に口無しとはよく言ったもんで、本当のことが当人に聞けない悔しさ、そんなのどうしたらいいんだよ.......
痛ましい事故が起こってしまった元凶が、自分にあったのかもしれないと気付いた父親がこれからどれだけのものを背負って、折り合いをつけて生きていくのか そんなの想像も出来ないけど、きっとみんな大なり小なり何かと折り合いをつけて生きてるのかも
藤原季節とかスーパーのおばちゃんとか、どこで誰が自分のことを見てくれていて、いざという時に味方でいてくれるか （スーパーのおばちゃんはちょっとやりすぎ、というか下心見え見えでキツかった） 普段からの他人との関わり、行いの大切さ 綺麗事にはなるけど、結局そういうところが極限状態に陥った時重要になってくるんだろうなとも思い知った
怒ることは容易でも、許す、ってかなり難しい
