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アイヌモシリのkiiikoのレビュー・感想・評価

アイヌモシリ(2020年製作の映画)
3.8
単一民族国家と大半が思っている(であろう)、マジョリティマイノリティの意識すら薄い私たちが、どれだけ傲慢なのかという気持ちになる。お店を訪問してきた人たちの様々な態度と、そこに波風を立てても何も得られるものはない…と"わきまえた振舞い"をする母の姿が一番グサッと来た。

価値観、というのは目に見えないからこそ、"他者と100%擦り合う"ことは一生ない。その重なりが大きければ比較的心地よく生きていけて皆それはわかっているからこそ、民族、人種、国籍、そうやって括っていくだけ。それはいつもマジョリティの都合に合わせられる。そうやって、自分の生きる枠組みが誰かに我慢を強いていること、変えられるわけではないけどせめて自覚していたい。
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