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Swallow/スワロウのottamaのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
4.0
痛い、ツライ、オナカイタイ……気づけば歯を食いしばりながら観ていた。
疲れるので二度は観たくないけれど、今まで体験したことのない映画体験で、新しい映画の扉を開けてくれた感覚。

小さな無力感や日常のわずかなひずみが、コントロール出来ないほどの大きな潮になって押し寄せる描写はキムジヨンと重なるものがあるが、説明的でないからか、スワロウの方が自然と腑に落ちた。

ああ、話を聞くことって、その人の存在を肯定して自信を与えることなのだと。
ハンターにとって、異物を飲み込むことは生きている実感を得ることなのだと、手に取るように分かる。ヘイリーベネットの演技、ロケーション、カメラワークや音楽などがぴったりハマっていて、映画ってすごいなと思わせてくれる作品。

あなたはどう思うの?と聞いてくれた唯一の存在が父だったという、なんとも皮肉な展開だったけれど、やっとハンターが救われてホッとした。観終わった後、本格的にお腹が痛くなって、なかなかヘビーな映画でした。
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