綺麗に描いていた。
客観視すると完璧な夫に住環境、生活全てを与えられ何が不満なんだと思うような主人公。自分に自信がなかったり、バックグラウンドにコンプレックスがあったりすると、どこか孤独だったり無理をして背伸びをしなければならない。愛してるとは言ってくれても、本当に?どんな私でも愛してくれる?という感情が湧き上がってくるのも無理はない。
してはいけないとわかっていることを成し遂げることで自信がついたり、生きている実感を持てたり。異食症の症例を間近で見たことはないが、そういうことなんだろうなと推測する。
一貫して不穏な空気感、音楽も落ち着きの中にどこか不安を感じるようなチョイス。暗めな配色の中に、主人公は常に映える色味をまとっていたのが印象的で美しかった。
エンディングのAlana YorkeのAnthemが映画の最後とマッチしてすごく良かった。