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Swallow/スワロウのtravisのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
4.7
妊婦の異食症は実際にかなりあるらしいですが、主人公の場合は、跡取りを産むだけの存在意義と、出自による自分のアイデンティティーの確認なのかな、と思いました。
当初は、跡取りの懐妊から自分の存在意義の不安定さから異食症が始まる。
ある意味牢獄から脱出する訳ですが、父との会話を経て墮胎するのだが、その時の主人公の顔、雰囲気から分かるように、ようやく自分で自分が生まれた、というか存在意義を確立した清々しさが伝わってきます。
かなりの変化球な攻め方をした脚本ですが、孤独を抱き日々這いつくばって生きている人には、どこか共感できるものがある作品だと思います。
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