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れいこいるかのHOのレビュー・感想・評価

れいこいるか(2019年製作の映画)
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ピンク映画畑の監督って知らなくて、濡れ場のシーンが長いのなんでだ……て思いながら若干戸惑ってみはじめたけど、よかった

絶対消えようのない一筋の影をその後の人生に永遠に投げかけ続けるような、とんでもなく悲しいことが起きたとして、それでも、人生自体は続いていって、そして人生が続くということは悲しいことは起き続けるのであって、悲しいことたちはわたしたちの心の傷のことなどちっともかまいやしない、それはそういうもので、もうどうしようもない。
悲しいことは起き、そして起き続ける。

わたしの悲しみはわたしだけのもので、わたしの後悔はわたしだけのものでそれは誰にも明け渡すことはできない。
だけど、誰かに「もういいよ」って言われることは無意味じゃなく、出会ったばかりの人に、ちっとも知らない子供に、昔の愛着を重ねることは無意味じゃない。
悲しいことは起き、起き続けるが、慰めもかならず、いつも、すぐその辺にあるものなのだろうと思った。
ウルトラセブンが出てくるけど、ウルトラマンタロウの最終回を思い出すような感じ。
わたしの感傷もわたしだけのものだから、泣いた理由も個人的でいいんだよね
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