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メイド・イン・バングラデシュのNのレビュー・感想・評価

4.3
どんな環境にいても「知る」ことは大事。
ぼーっとしていると学ぶチャンスは簡単に奪われてしまう。
バングラデシュの小さな工場で働く女性たちの物語のように見えて、この国・この世界に生きる私たちにも通じる話である。

女の子の一人が「貧民に法律なんて」と言っていた。
それを世の中の常だと思って泣き寝入りすることは簡単。
少しの「違和感」を感じ取るセンサーは大切だし、
疑問に思ったことに対してとことん調べることも大事。
正しい目を持つチャンスは誰にでも平等にあるのに、
全員がそこに気がつける訳じゃない。
無知でいる選択をする方が簡単だからだ。
いい映画だった。

女の子たちのファッションがとっても可愛いく女性監督さんのこだわりを感じた。
貧しくて苦しい日々を生きながらもおしゃれを楽しんでいるあたり、やはり女性は強いなあと思った。
あと団結力。
辛い状況でもみんなでお喋りするのが大好きだったり
残業で帰れない日の夜も別々になるんじゃなくかたまって仲良く寝ていたり。
映画ではオッサンの雇い主が働く女性たちを支配する構図が描かれていたけど、
女性たちにはオッサンにはない逞しさがあるんだよな。
彼女たちの本来の強さをうまく活かせない男どもの方こそ、勉強しろって感じですな。
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