ShintaroHara

滑走路のShintaroHaraのレビュー・感想・評価

滑走路(2020年製作の映画)
3.7
32歳で命を絶った夭折の歌人・萩原慎一郎のデビュー作にして遺作となった歌集を原作に、現代をもがき生きる人々の苦悩と希望をオリジナルストーリーで描いた人間ドラマ。ざっくり言えば、いじめがきっかけになっている物語ですが、いじめに関しては色んな作品が世に溢れている中、なかなか無いテイストの映画で、僕は初めてみました。いじめを乗り越えていくというそんな簡単なものではなく、もはや受け入れていくというくらいの作品。これを見る人は、本当に様々な見え方、捉え方があるんだろうなぁと思いました。スタートの方は子供の時代と現代で、誰が誰なのか少しわかりにくいので、事前にあらすじだけ抑えておいてから観るのがおすすめです。エンディングで流れる主題歌、Sano ibukiさんの「紙飛行機」はなんとも言えない繊細な感情を、とても優しく空に解き放ってくれるような曲で、かなり余韻に浸れると思います。浅香航大くんも、水川あさみさんも良かったし、僕は水橋研二さんのあの独特の魂のない演技?という感じが好きでとても印象的でした。
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