滑走路の作品情報・感想・評価・動画配信

「滑走路」に投稿された感想・評価

ゆき

ゆきの感想・評価

4.1
分岐点

全ての核になる事実がわかってから、人物同士の繋がり方により深みが出る展開。その先を知っていてこそ、最終シーンに感情は揺さぶられる。
主要キャストではないかもしれないが、坂井真紀のシーンも印象深い。
終始、鬱々とした日常が繰り広げられる。共感できなければきっと置いて行かれる。
それでも目を背けてはいけない気がするのは、この作品の熱量に魅了されているからか。
時間軸は異なる3つのドラマは、「呼び名」で繋がっていく。
それぞれに光を見出すようなまとめ方には完敗だった。
走り出す滑走路は誰にでも与えられているはず。

きみのために用意されたる滑走路きみは翼を手にすればい
***
厚生労働省で激務に追われる25歳。30代を迎え、才能を認められ始めた切り絵作家。それぞれ心に浮かべる同級生がいる。苦悩が絶えない3人の人生は徐々に交差していく。
"正しさ"って何だろう。
"生きる"って何だろう。
"愛する"とは何だろう。

この映画は答えはくれない。
ずっと苦しい感情を抱えてこの映画を観ていた。

だけど、あのラストシーンがきっと誰かを救ってくれる希望の光になる。
【思い出しながらシリーズ】
「31字で鳥になるのだ」というひとを知れただけでも十分。
映画よりも原作の歌集がよい。
くぅー

くぅーの感想・評価

3.7
むぅ、無人の滑走路をひたすら歩く様な、重い足取りを感じる余韻でしたね・・・よって、手放しではオススメできませんが。

いじめや非正規雇用といった自身の経験を基に短歌を発表し続け、32歳の若さでこの世を去った歌人の萩原慎一郎の「歌集 滑走路」がモチーフのドラマらしく・・・と言っても個人的には知らずに、タイトルとキャストで見てみましたが。

もうひたすらに現代社会で生きる上での葛藤に迷いが描かれるので、覚悟して御覧あれ・・・久しぶりにしかめっ面で見続けましたが。

しかし、なるほどという時間軸の使い方で、覚悟を決めて描こうする演出が妙に印象に残り・・・これもしっかりと脳裏に刻んでおくべき作品なのかも。

なお、俳優陣では、真摯な水川あさみの熱演・・・お疲れ様でした。
そして、浅香航大・・・笑顔は見れませんが、こちらも深みを増す好演を披露。
さらには、流石の巧さの坂井真紀に・・・水橋研二に染谷将太に吉村界人らのサポートも良かった。
かずお

かずおの感想・評価

4.4
小説、歌集ともに見てからのレンタルでの視聴。流れも把握した上だったので、シーンの間だったり、歌集の中からのシーンだったり、色々と感じられました。
いじめの加害者側の感覚は、分かりたくないし、したくないなと改めて認識。特におしつけるところは。
岩男

岩男の感想・評価

4.4
やっっと観れた
(近くで公開されなかったんです!!😡)
フォロワーさんのレビューでラストシーンが素晴らしいってのをよく目にしていたけど、本当に胸がギュッと締め付けられるような、美しい翼を手に入れた2つの小さな光が、それぞれ飛び立っていくようなそんな深い余韻があった

別の次元の話のようで、上手く絡み合っていく構成は見事だった
誰だって上手く行かなくて傷付いてやり切れない思いを抱えることもあるだろうけど、それでも自分は自分の味方でありたい
ちゃんと自分の過去も背負って人生を全うしたい、何かそんな気分になった

滑走路自体は出てこないけど、この作品のタイトルが滑走路って何か凄く良い
自分の人生に向き合って立ち上がってみる
勇気を出して一歩踏み出してみる場所
中学生時代を演じた2人がとても印象に残った

水色のポスターが何だか深いな🤔
モカ

モカの感想・評価

4.9
めっちゃ好き。ぜひ歌集をよんでから、観て欲しい。牛丼屋で牛丼食べるシーンもあるよ。
けぃ

けぃの感想・評価

3.2

このレビューはネタバレを含みます

原作の歌集がとても好きなだけに、期待しすぎてしまったかもしれない。
俳優さんの演技はとても良かった。
ただ、非正規雇用のストーリーが少し薄くなってしまっていた気がする。
途中までどちらが鷹野なのか分からなくする仕掛けはよかった。
厚労省職員と非正規から自死を選んでしまった2人は一見対照的だが、実は過去のいじめの傷から抜け出せずにいるという点では共通している。
19870403

19870403の感想・評価

3.5
改めて思う、なんて生きるというのは難しいんだと。
学生時代にはその時の悩みや苦しみがあり、社会に出ればまた違う不安や将来の不安がある、人は1人では生きていけない、だってこんな世の中だから。
その中で出会いと別れを繰り返す、学生時代の仲の良かった友人と大人になることなんてよくあることで、その出会いや別れの人の数だけその人に教えてもらったことが沢山ある。
そのことが未来へ飛び立つ滑走路になっている。
17

17の感想・評価

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色々思うところがたくさんあって切り離して映画について考えられないのでスコアはつけないし、いつも以上にしっちゃかめっちゃかだし、長くなります。

遺作となった歌集を「完全映画化」はちょっと言い過ぎじゃないかなと思うし、演出過剰だよ〜と思う部分もあるのにめちゃくちゃ泣いちゃったなあ。寄川歌太くんとSano ibukiさんの歌が良かったです。

わたしが経験したのは「いじめ」というよりはちょっともめた位のものなので、重ねて考えるのは違うかもしれないけれど、こういう精神的苦痛や疲労に、時効は無いと思っていて。ある日突然崩れる。何がスイッチだったのかわからないけど突然足に力が入らなくなる。後になればなるほど、立ち上がり方がわからなくなる。

無傷では生きていけないのかもしれない。
でも傷付かずにすむならその方が良いし、万が一傷付いたならば、助けになる誰かや何かがあることを心から願わずにはいられない。

わたしは音楽や物語に救われてなんとか生きてきたけれど、まだ足場はぐらぐらのままで。
一生このままなのか、誰かに助けてもらうだけじゃなくて、自分で自分を助けられる何かを見つけないとだめなのでは?と思った時に出会ったものが短歌でした。現状誰の何にもなっていない、わたしによるわたしのためだけの短歌です。
これでいいのか?と悩んだ時には、この歌集を手に取ります。

萩原さんにとって短歌は「空を飛ぶための翼」だったかもしれないけれど、萩原さんの短歌は「誰かが空を飛ぶための翼」でもあると思う。
必要としている人に届いてほしいと思います。
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