けいこ

滑走路のけいこのレビュー・感想・評価

滑走路(2020年製作の映画)
4.0
色々な気持ちがごちゃ混ぜ。
なので、取り留めなく。
命について考える映画。
内容については、相関図がわかった時にハッとする。

回想となる中学生時代も十代らしさを出しつつ、丁寧に演じられている。
同時に、大人になって過去を思い出しながら現在の自分達を見つめ直す大人を描く。
十代を過ぎた誰もが心に刺さる作品。

で。
この映画は 歌集 滑走路が着想。
滑走路を書いた歌人 萩原慎一郎はいじめの後遺症で32歳で自死。中学から相当ないじめを受けていたそう。
いじめられた当人は十年以上もの間いじめの後遺症で苦しみ、残された家族は一生悲しみ、いじめを止められなかった傍観者は心に引っ掛かって悔いる。
そして、いじめた当人達はきっと忘れてる。と、思う。
そう思うと、この映画はきれいに終わってはいけないような気もした。
だからごちゃ混ぜ。
映画としてはすごく良い作品だと思います。萩原慎一郎さんを知るきっかけになるという意味でも。
おしまい。

追記 2022.3.22
歌集 滑走路を読了。
生きていてふと思うこと、生きづらさ、恋、つまずき、自分や人への励ましなど、共感できることばかり。口語で読みやすく、軽妙暖かく柔らかい。
けいこ

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