映画好きの柴犬

護られなかった者たちへの映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
3.9
みんな追い詰められてる

 仙台市の福祉窓口課長(永山瑛太)が監禁され餓死させられる事件が発生。事件を追う刑事笘篠(阿部寛)の捜査線上に、かつて保健事務所に放火した利根(佐藤健)が浮かぶが...

 真犯人の行動にはちょっと納得いかないところもあるけれど、日本の貧困と機能していない社会保障制度に警鐘を鳴らす、骨太な社会派サスペンス。

 映像としては東日本大地震のインパクトが強く残ってしまうけど、それはあくまでもキッカケでしかない。また、生活保護の窓口担当者が悪者のように描かれているけれど、担当者も決して悪人ではない。やっぱり、制度として誰も得をしないものになってることを、政府や議員は考え直すべき。