このレビューはネタバレを含みます
まず、音楽が素晴らしすぎました。
静寂のシーンと音楽のシーンが効果的に使い分けられていて、観ているこちらの感情を揺さぶります。
そこに流石のニコラスケイジの演技。
ラストシーンは圧巻でしたね、、
ニコラスケイジにとっては
乗り越える、過去のトラウマからの脱却がテーマだと思うのですが
個人的にはトリュフを仕入れる息子と主人公が、料理を作るシーンこそこの作品の本質だと思いました。
満足に父親からの愛情を注がれられなかった息子は、どこか父に認められたい、という気持ちと父性という漠然としたものに包まれたいという願望が見え隠れします。
そして主人公は最愛の人を失ってから、15年間孤独に過ごしてきました。
子供がいてもおかしくなかろう年齢で、
トリュフを仕入れる息子に何処か感情を寄せていきます。
そうして主人公の父性と、父性を求める心があのキッチンで混じり合う。
鳥を捌き、切るシーンでは手を合わせて切っていましたよね、、
細かすぎる芸当に脱帽です。
そして本作は画がいい、、、
塩味のバゲットを仕入れるシーンの引きの定点のワンカット、
森のシーン、、
本当に素晴らしいです。
ラストの弾き語りも良かった、、、
文句なしの映画だとおもいます。