前作「スーパーサイズミー」ではハンバーガーを30日間食べ続けたことで不健康になる事を暴いたモーガンスパーロックだが、今回は自らチキンのファーストフード店を一から立ち上げて業界の闇を暴いていく。
最初は起業のドキュメンタリーなのだが、「100%ナチュラル」とか「放飼い」と言う言葉には何も意味がないことが分かったり、チキン業界を牛耳る巨大企業に搾取される養鶏家の人たちの現実を残酷なまでに映し出している。
そして映画の最後にスパーロックの店が出来上がるのだが、そのお店がファーストフード店でもあり美術館的でもあり、さらに業界の闇を伝えるための広告にもなっているところに強烈に感心した。
今までに見たことないような映画を見せられて最近見た映画の中ではかなり満足した作品だし、何よりこんな映画を作れる人間はなかなかいない。