ねぇ素晴らしい

リンダ リンダ リンダのねぇ素晴らしいのネタバレレビュー・内容・結末

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

抑制の効いた画面にリアルな会話を重ねいそいそと、お決まりの(しかしある程度半端な)クライマックスへ。そうそう、彼らは勝手に動くんだから、これくらいでいい。いやそりゃあ良いよ。
偶然カセットから流れてきた楽曲。偶然目の前を通りかかって、適当に返事したところから始まる。
いい具合に活気のない普通の文化祭、たまたま雨から逃れてきた生徒たち。
会話でも音楽でも英米的な言語を介さず、裸足で向き合うアジアの若者たち。自分の言葉がまだ無いなら全然コピーバンドでもいいんだよっていう。バンド名確定の瞬間のノマド感や洗面所の対話はいちばん理想的な、(歴史と国家の枠組みを前提とした国際交流展示会では不可能だった)不可視の連帯が垣間見える。