寅さんと松坂慶子の絡みはもはやファンタジーの世界。あれはもうそう描くしかないのかもしれません。
恋仲としてはかなり良い感じにも関わらず、渥美さんの体調的にはあれが限界、という風情が伝わるだけに痛々しい…
一方大人の事情で？ ゴクミ演じる泉ちゃんが姿を消し、準主役の満男が恋するのは島の看護婦さん。
ゴクミや牧瀬里穂などそんな超アイドル級（いやアイドルなんですが）とのある種こちらもファンタジーな世界線とは違い、良い意味で、どこにでもいそうなかわいらしい娘さん（実は中の人も当時のアイドルグループの人なんですが）との淡い恋模様、手編みセーターとか、小屋でチューしちゃうとことかが妙にリアルで艶めかしい。アレはエロい。と感じたのは私だけ？？
島の生活で妙にたくましく野生みがでた、北の国からの純みたいになってる満男もご愛嬌（笑）。
臆病者の癖に意外と社交的で順応性高いのは、お節介な下町のジジババに揉まれて育ったからか。
そして結局何故か逃げ出してしまう満男。
そこはつい寅さんと重なるように映るけど、でもなんか満男の本音（ここで静かに生きよう。いやこんなとこでおさまりたくない、みたいな、若さ故のないまぜな感情？）がヤケにズルくて馬鹿正直で現代的なのがまたリアル。胸にグサッとくる（笑）。
だから満男シリーズのなかでは高順位です。
