満男、ついに就職の時期が到来。
口下手の満男、なかなか就職決まらずクサクサしてる。
冒頭の最終面接の場所、渋谷だ。
前の勤務先のすぐ近くでこの246沿いの通りを駅からよく歩いて通ってたから感慨深い。
就職活動がなかなかうまくいかない満男のうっぷんがついに爆発する。
そんな『男はつらいよ』第46作目。これであと4作で終わりか、寂しくなってきた。
そんなこんなで冒頭から荒れてる満男。
博の慰めが逆に火をつけて、喧嘩になり、さくらちゃんの説得と抑止を振り切って1人でどこかへ旅立つ満男。
そんな折に帰ってきた寅さん。
満男の家出に元気をなくしてるさくらちゃんを慰めるかと思いきや。
「あいつは大人だ、俺なんか20年も帰ってこなかったんだ。たかが4〜5日でガタガタ抜かすんじゃねえ」と。
まったく説得力も、安心感もない寅さん。
でも、どことなく満男と腹の中を遠からず近からずでわかり合ってる寅さん。
そんな寅さんが、博とさくらちゃんのために、瀬戸内の島にいるらしい満男を呼び戻す旅に再び出る。
瀬戸内の島の風情がたまらなく良い。
小さな漁船、海、遠くに見える本州、坂道と階段と石垣が多い街並み。
やっぱり海外の歴史あるオシャレな街並みよりもこういう風景の方が和む。
畑の中で泥だらけになりながら道ゆく人と大声で話す。
島の住人は閉鎖的とは言うけれど、受け入れてもらえればとても愛がある。人と人の距離の近さが心地良いところもある。
いつの間にか、この島のとある家に上がり込んでて漁の手伝いやら、島の人からの親切に応えるためにあれやこれやと手を貸してるうちにすっかり島に馴染んでる満男。
連れ戻すために来た寅さん、ミイラ取りがミイラになるいつものパターンに突入。寅さんはやっぱりこうでないと。
松坂慶子、『男はつらいよ』シリーズ、2度目の出番、かな。
でも、前と違う人の設定、かな。
浅丘ルリ子とか他のヒロインは同じ人物設定で2度目があったのに。
前に出てきたヒロインが再び現れるパターン、結構好きなんだけどな、、、違う人物でちょっと残念。
金比羅山、良いな、行きたい。
松坂慶子と寅さんのデート、四国の素敵な情緒の中で、良いな、なんか羨ましい。大人のデート。
どさくさ紛れてちゃっかり“はまちゃん”出てきた。
『釣りバカ日誌』、さすが松竹。この頃からか。
松竹の“ご長寿映画”、ここでクロスオーバー。
とんでもない貴重な瞬間なんじゃないかと思う。
御前様、笠智衆さんも出番ないから、この頃だともう、、、そろそろ、なのかな。
寅さんと満男、この2人、憎めない。
2人で島に居座り、2人で島に馴染み、2人で恋をして、2人で女を泣かせて、2人で失恋、、、。
いくつになっても、どこにいても、風が吹くまま、気の向くまま。
だけど、戻ってくればどこか一回り大きくなってるような満男。
泉ちゃんが出てこなくて、島での行きずりの恋もあれば、、、いよいよ、寅さんに似てきてしまう満男。
ここ最近しばらく続くこの寅さんと満男の二重奏、なんだか共感してしまう、、、やっぱり“男はつらいよ”な、寅さん。
何より、地方の温かさの中で色々紡がれる物語が毎回羨ましくて仕方ない。
「おい、満男、お前はフラれたぞ!ざまぁみろ!」
男は諦めが肝心とか言っておいて、さすがだわ。
※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
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