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サンダーロードのjamのレビュー・感想・評価

サンダーロード(2018年製作の映画)
3.7
時を戻せたら
もっと違う人生を歩めたのに

無我夢中で何事にも取り組むけれど
思うようにはいかなくて
ジムなりの全力は
側から見たらひどく滑稽なものかもしれない

息子として
最愛の母を想い、
葬儀で彼女の好きなブルース・スプリングスティーンの"サンダーロード"を踊る!も
肝心の曲はラジカセ故障により流れず
葬儀会場は異様な雰囲気に

父として
別居中の娘、クリスタルとコミュニケーションを取るために躍起になるも
「パパがそう言うなら」と溜息をつく小学4年生に
ジムの愛情は届いているのか?

警官として
自らの信じる正義のための行動が行き過ぎ、
やることなすこと裏目裏目に

友人として
気遣って招いてくれた親友宅でのディナー
話せば話すほど想いと裏腹に人の神経を逆撫でする


何もかも空回り

離婚調停
親権を左右したのは、
あの葬儀でのダンス…

自分なりの
"自然な反応"は奇行と捉えられ


仕事も親友との仲もうまく行かず
救いのない話の行方…

絶望してもおかしくはない状況で
彼が娘に語る言葉にじんとくる

辛いことが続くけど
連れ出すよ
お前を どん底から


クリスタルにも僅かな変化が

おばあちゃんに言われたこと
高望みしても
今の暮らしが一番なのよ

父と一緒に
バレエ鑑賞

こっそりやった"手遊び"の練習の効果
少しずつ歩み寄れていけそうな
そんな予感
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