うに

マグノリアのうにのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
4.5
久しぶりに改めてDVDにて

やはりポール・トーマス・アンダーソンは天才なんだなと何度観ても思わされる作品。

その天才っぷりを遺憾なく発揮したアバンタイトルには開幕早々、物語に没入できるこれ以上ない完璧な組み立てかつ、展開でただただ素晴らしいの一言。

ブギーナイツやゼア・ヴィル・ビー・ブラッド、ザ・マスターは言うまでもない傑作ですが、本作も負けず劣らず、突拍子もなく映画らしい展開でありながら、どこかリアルな人間模様を描いた傑作だと思います。

積み重なる偶然を描いた作品で、たしかに最後の偶然に関してはかなり珍しいというか、ほぼ起こることのないことですが、それ以外は多少なりと共感できる部分も多く、各々の人生がそれぞれの偶然の先に一つの結末に行き着く展開がまあ美しいのなんの

冒頭のOneからクライマックスのWise Up、そしてエンディングのSave Meといい、初めて鑑賞した後に興奮冷めやらぬまま、勢いでサントラを衝動買いしましたが、最近だとベイビーブローカーで作中に用いられていましたし、やっぱり何度聴いてもこれだけで泣けるぐらいに良いですね

ザ・マスターもそうですが、PTA作品を見る度に思いますが、フィリップ・シーモア・ホフマンをもう見れないのはただただ残念、その代わりにリコリス・ピザも良かったですし、息子にはこれからもPTA作品に出続けてほしいと願うばかりです。
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